Pierre COCHEREAU ( ピエール・コシュロー, 仏. 1924〜1984 )

ピエール・コシュロー/ノートルダムのオルガニスト
PIERRE COCHEREAU : l'organiste de Notre-Dame
Solstice (F) SOCD 94/96 (3-CD set)

●コシュローのノートルダムでの即興録音は、かなりの量に上ると聞いているが、 これまでリリースされていた録音が何だったのか、と言いたくなるような凄絶な音楽の記録となっている。74年の「スケルツォ・サンフォニック」は、まるで輝 きが繚乱する生命体。3枚目のミサでの即興も、深淵を抉る力だけではなく、何か予兆的ともいえる広大な包容力ある演奏。このボックスは、コシュローのみならず、即興演奏史に深々と爪痕を残す記録といえよう。 Fugetzu ☆☆☆ V ; ●何の躊躇いもなく、「ここにはオルガン録音史上最も重要な記録となった演奏が幾つも含まれている」と言うことが出来る。 1955年から84までパリ・ノートルダム寺院のオルガニストを務めたコシュローが遺(のこ)した即興録音は多いが、パンスメイユが選曲したおかげで、今までに日の目を見たものと隔絶して優れた演奏が含まれている。1曲選ぶなら2枚目最後のスケルツォ・サンフォニックだろう。だが、(ポンピドー大統領の葬儀を含む)ノートルダムのミサや晩祷の記録から選ばれた3枚目全21曲を通して聴くなら、他に類を見ない衝撃的な演奏が次々と現れ、本当の凄さが分かる。それにしても、芸術の都パリではこんな途方もない音楽が、毎日曜のようにタダで聴けたのだ。それを追体験できる我々は、コシュローを説得して、ノートルダムのロフトで16年近く毎日曜のようにテープレコーダーを回し続けたエンジニアのカルブ(FY-Solstice レーベルのオーナー)に感謝せねばならない。なお、作品演奏が中心の1枚目は特筆すべきものではない。('03.10.24 修正) Toku ☆☆☆ V

ピエール・コシュロー/1969年夏の即興
PIERRE COCHEREAU : 12 improvisations inédites (1969)
Solstice (F) SOCD 200/1

●69年夏、コシュローが可搬型ポジティフでツァーを行った記録。彼の音楽性が、決して大オルガン固有の音響に支配されたものだけではなく、小オルガンでも自己の音楽表現手段を確実に浸透できたことがはっきりわかる。教会での分厚く痛々しいクラスタがなくなった分、スポルティフな快走、甘き夢想など、彼の多様な即興の骨格が浮かび上がり、それらが綺羅星の如く鏤められた1枚。 Fugetzu ☆☆ ;  ●日曜日にはパリのノートルダム大聖堂でオルガニストを務め、週日は(ル・マンや ニースの)音楽院長としての職務をこなし、休暇には南仏の小村から アメリカの大都市にいたるまで精力的にコンサートを行った演奏家、それがコシュローの持つ 顔であった。 知る人ぞ知るフランスのオルガン製作者アルトマンは 1962年、 彼のために 12ストップの小型オルガンを製作した。 これをトレーラーに積んで南仏一帯の小教会、あるいは、町や保養地の集会場などに赴いて 演奏し、オルガン音楽の普及に務めた。 これは 1969年夏に南フランス一帯で行われた一連の演奏から、12の即興演奏を 集めたもの。 聴衆を身近にしての演奏であるためか、概して自発的でエクサイティングな音楽を聴かせる。 即興のテーマには民謡その他世俗的な旋律を使った、変奏曲形式の即興が主体。 クラシック音楽らしくない、強いて言えばジャジーな和声もサロン的な雰囲気を醸し出すことに 寄与しているが、この辺りもノートルダムでの演奏とは、ややニュアンスが異なるように思える。 冒頭のトラックの録音などは残響がゼロに近いデッドな音響だが、全く違和感がないのは 音楽が充実している しるし だとも言えよう。 Toku ☆☆  (02.10.19 up)

ピエール・コシュロー/ケルン大聖堂のオルガンを弾く
Pierre Cochereau spielt die Orgel im Kölner Dom
Motette (D) CD 12611

(1972年5月30日、ケルン大聖堂におけるコンサート・ライヴ)

●作品演奏と長大な即興からなるコシュローのリサイタル録音。デュプレの暗さを伴わない厭世性、メシアンでの耳からはみ出すほど重層した和声のエロスも味わい深いが、交響曲形式による即興がやはりイチオシだろう。主題を明快・多彩に展開・再現させながら、まさに「コシュロー的」音響を介し、一貫して調性的で形式性に遊んだ即興である。特に2楽章では69年夏の小型オルガンによる即興の幾つかを、また3楽章では74年の「スケルツォ・サンフォニック」を彷彿させる。コシュローの抽出しからは、実に多くの音楽が引き出され、加えて奔放かつ高い集中力を有しながら、音楽は生々しい呼吸に満ち溢れる。 Fugetzu ☆☆ V   ●コシュローによるケルン大聖堂での貴重な記録。 最後のトラックに収められている交響曲形式で画かれた即興演奏に注目。 この驚くべき壮大な表現による音楽は、19世紀後半のフランス交響楽派に見られた冗長的なものとは違い、真のオルガン交響曲の具現化を 思わせるほどの感動的な内容に満ち溢れている。コシュローの高い音楽 性を今まで以上に眺望することが可能な1枚。 Hiro ☆☆☆ V   ●"Veni Creator Spiritus" (来たれ、創造者なる聖霊よ) に基づく交響曲形式4楽章の即興演奏後半に注目。第3楽章スケルツォで漸くエンジン全開となリ、フィナーレまで持続する。霊感を得るとやはり凄い。冒頭のデュプレとメシアンは付け足し。('04.01.06 修正) Toku ☆☆


Pierre COCHEREAU ( ピエール・コシュロー, 仏. 1924〜1984 )



管風琴音盤百選 演奏家別 一覧
Last updated: 2003. 11. 12 ... Compiled by Toku <cd100@orgel.com> .


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