スペイン (Sp)
Juan Cabanilles - En los Organos de Daroca y Toledo P. Paulino Ortiz Hispavox (Sp) 5 66026 2 - Rec: early '70s ●Hispavox の当シリーズのうち、オルガン盤は数枚出ていた。録音の少ないスペインの歴史オルガン音盤の中では、優れた録音のひとつ。中でもこのカバニリェスが秀逸。カバニリェスも纏まった録音が少ないが、やや古色ながらも力強いオルティスの演奏は、特にトレドの水平トランペット管の剛毅な音響を下支えする。 Fugetzu オランダ (NL)
Jeanne Demessieux, Vol. I festivo (NL) FECD 131 - Rec: 1958-Jul − このCDは 2000年末で製造中止になりました − ●ドゥメシュの面白さは、一般的に聴かれるような、音楽の頂点を作り上げようとするプロットを放下していることだ。 特にロマン派以降の作品は、これが音楽のイマジネーションを素直に引き出す結果となる。その代表がリスト。ここでは 「BACH」。ラストを盛り上げる直線性をきっぱり避け、しかし随所に活力あるフレージングをかけてゆき、実に自在。 ヴィドールも「ヴィドールらしからぬ」凝縮したエッセンスを持つ。反面、彼女のバッハやモーツァルトは、当時の フランス人解釈のパラダイムを超えるものではなく、特記すべき要素はない。 Fugetzu
Jeanne Demessieux, Vol. II festivo (NL) FECD 132 - Rec: 1958-Jul − このCDは 2000年末で製造中止になりました − ●ドゥメシュの異形な音楽のフォーム変成例として、この盤ではモーツァルトの アダージョとフーガを挙げたい。スタッカート気味に、不協和音を悉(ことごと)く 大胆に衝突させつつ進み、かくもデモーニッシュな音楽かと唖然とした。この 破天荒さは、先のヴィドールと根元は同一だろう。対蹠(たいせき)的に バッハは、余りにも淡々と弾く。こうした極端な乖離もドゥメシュの魅力でもある。('03.08.07 修正) Fugetzu
Jeanne Demessieux, Vol. III festivo (NL) FECD 141 - Rec: 1961, 63, 67 ●ドゥメシュのユニックさのひとつは、時に異形なほど音楽のフォームを変成することだ。或る種デモニックな味わいにすらなる。この巻では、ヴィドールのトッカータがその典型例。快速かつ物狂い的スタッカートの多用で実に際どい音楽となるが、逆にこの曲のモザイク的構造が透過する。一方、エッジの明快さと剃刀の如く斬れる音楽の提示もまた彼女の面白さであり、メシアンのラサンション第3番は見事。圧巻はリストの「Ad nos」。快速淡泊な進行ながら、リストのイマジネーションを振幅大きく抉る。彼女のリストは高く評価したい。('03.11.23 修正) Fugetzu
César Franck : Intégrale de l'uvres pour orgue Jeanne Demessieux festivo (NL) FECD 155-156 (2-CD set) - Rec: 1959-Jul ●数あるフランクのイチオシ名盤。解釈そのものではなく、フレーズの隈取りとテ ンポの取り方の巧妙さに特徴がある。中でも「交響的大作」とコラール第2番は見 事だ。ドゥメシュはフランクを窮めて即物的に扱う。特になかなか解決しない、 漠としがちな和声の姿態変容を明快に捉える。決して表現的な濃さはないが、フ ランクに纏わりつきがちな靄が一掃され、音楽も無駄を語ることがない。オルガ ン操縦術がこれほど見事なフランクには、滅多にお耳にかかれないだろう。 Fugetzu
Jean Langlais aux Grandes Orgues de la Basilique Sainte-Clotilde à Paris - Improvisations sur des Thèmes Gregoriens enregistrées en 1986 - 1987 festivo (NL) 6951 842 ●ラングレ最後期のグレゴリアンに基づく即興演奏集。これほど複雑かつ濃醇な即興も珍しい。ラングレの音楽性を色濃く湛えた見事な即興だが、進行の中で次に予想される和声やパッセージへの展開がどんどん裏切られ、高度に知的なジャズの即興すら彷彿させる。オルガンという楽器の性質を根底的に捉えながらも、論理的な直線性から乖離し、円環的/循環的な拡張的進行とでもいえるような、不思議な時間感覚に覆われている。 Fugetzu デンマーク (DK)
Langgaard : Messis - Flemming Dreisig Danacord (DK) DACOCD 485/6 (2-CD) ●純粋にオルガン作品としてユニックなものを感じる訳ではないが、ランゴーという作曲家の 腐爛的芳香を持ったロマンチシズムの熾き火が、この長大な作品の中で夢魔の如く続く。 耽美な和声と爛れた不協和音の不定型な交叉、不気味なオスティナートなど、オルガン音楽の響きの中で 斯くも不健全な耽美性はなく、一度聴くとやめられぬ。 Fugetzu
Leif Kayser : Organ Works / Jørgen Ellegård Frederiksen dacapo (DK) 8.224167 - Rec: 2000-Nov & 2001-Feb ●デンマークの人、カイサーをこの盤で初めて聴いた。音楽に北欧的ローカリティは感じないが、前半 2 曲には健全なエクスタシスが聞こえ、好感度は大。 「Concerto per Organo」は、いかにもオルガニスト好みの曲と見た。技巧性はともかく、音楽がモザイックな組み合わせで、本質的なエロスやエスプリには届かないのは惜しい。フレゼリクセンの粘らず端正な演奏には好感が持てるが、これにあざとさが加わるとさらに面白い。 Fugetzu ドイツ (D)
LOUIS COUPERIN - Erstveröfentlichung/First Publication Michel Chapuis Archiv/DGG (D) 198361 (LP) (廃) - Rec: 1965.04 ●クープランといえば、フランソワ? だが、フランソワに面白い要素は何もない。オルガン作品なら、骨太な音楽と 美しく質朴な和声を持つルイの方を。退屈な録音ばかりのルイの中では、未だシャピュイを凌駕するものはない。この演奏で初めて、光輪のように煌めく色彩と神々しさがルイの中に存するを知ることだろう。Fugetzu
Pierre Cochereau spielt die Orgel im Kölner Dom Motette (D) CD 12611 (1972年5月30日、ケルン大聖堂におけるコンサート・ライヴ) ●作品演奏と長大な即興からなるコシュローのリサイタル録音。デュプレの暗さを伴わない厭世性、メシアンでの耳からはみ出すほど重層した和声のエロスも味わい深いが、交響曲形式による即興がやはりイチオシだろう。主題を明快・多彩に展開・再現させながら、まさに「コシュロー的」音響を介し、一貫して調性的で形式性に遊んだ即興である。特に2楽章では69年夏の小型オルガンによる即興の幾つかを、また3楽章では74年の「スケルツォ・サンフォニック」を彷彿させる。コシュローの抽出しからは、実に多くの音楽が引き出され、加えて奔放かつ高い集中力を有しながら、音楽は生々しい呼吸に満ち溢れる。 Fugetzu
Die Schnitger-Orgel in Norden / Harald Vogel (Die Norddeutsche Orgelkunst II) ORGANA (D) 004 (LP) ●フォーゲルが Organa に録れた録音には、北ドイツの 数々の素晴らしい歴史的楽器が聴けるが、彼の録音の中でも滋味に溢れ、力感に満ちた演奏美学が集約されている。 中でも、このノルデンでの録音は、彼の録音の中でもベストといえるもの。 この楽器の美しい音響で弾かれるブクステフーデの「暁の星」は、耳の至福そのもの。 Fugetzu
Orgel Jazz Improvisation / David Timm Raum Klang (D) RK9711 ●これは即興の一環として推す1枚である。パイプオルガンで ジャズを演奏する意義を求めても無駄。スタンダードも収録されているが、あくまで彩りとして捉え たい。荘重だが鈍重なパイプオルガンという巨大楽器で、ティムは即興を縦糸とし、ジャズを横糸として楽器操縦、音楽の 生命線ギリギリまでバランスよく織りなす。生々しい肉声の如きインストゥルメンタル・ジャズの感覚とは違い、 マニピュレートで組み立てていく即興の中にジャズが脈打つ、という点が面白い。 Fugetzu ☆ ; ●これは素晴らしく「生きの良い」演奏だ。第一印象は、オルガンという無機的な楽器を自家薬籠中のものとしている ライプツィヒの若手、ティムの初々しさ、清々しさであろう。このような観点から評価できるオルガン録音は少ない。 (後日談: 2001年9月、武蔵野市の招きで来日。 ジャジーな即興はもとより、後期ロマン派風の濃厚な和声に彩られた4楽章の交響曲などを披露した。録音より、生で聴く方が遙かに楽しめた。) 旧ソ連 (USSR) / ロシア
Leopoldas Digris, Organ (F. Poulenc, G. Bovet, C. Franck) Melodia (R) 33CM-03955-6 (LP) (廃) ●何と冷徹な音楽だろうか!が、プーランクの印象。通常演奏される微温的な音楽 から特絶した、一分の暖かみも感じられぬ厳格緻密な表情と音色。だが、面白い ことに、だからこそこのプーランクの作品が明確にその存在意義を主張している。 怖いもの見たさ以上に、音楽的な観点から、数ある録音の中でディグリス盤を特筆したい。 ボヴェの作品も、この不思議な感覚に存立した演奏であるだけに、一切の洒脱なきところが面白い。 Fugetzu イギリス (UK)
Liszt & Franck / Jane Parker-Smith EMI (UK) ASD3994 (廃) - Rec: 1979 ●高度なテクニックを持ちながらも、音楽構造を澄明に引き出せるパーカー=スミス。 彼女の持ち味は、小品もさることながら、大曲でより一層理解できる。 リストの「Ad nos」は素晴らしい。特に後半の、速いテンポで淡々と弾き切りながらも、音楽の求心力が弥増すという感覚は、 他演ではドゥメシュ以外得難いものだ。 Fugetzu
"CANTICUM" - French Organ Music / Naji Hakim EMI Classics (UK?) 7243 5 72272 2 3 ●技術難度の高くかつ音楽的にもユニックな自作自演をトリに置き、
(なお、再プレスで表紙デザインが右のように変わった。2002年11月) このCDを購入
Olivier Messiaen: The Organ Works / Jennifer Bate Regis RRC 6001 (6CDs) (オリジナルは Unicorn-Kanchana) (準備中) Fugetzu
Organ Imperial / Carlo Curley Argo (UK) 433 450-2 (廃) Rec: 1991(?) ●近現代の英国音楽の叙情と美意識は、オルガンにも反映されている。 カーリーの演奏は、この繊細な叙情を衒わずに賞翫するといった感じだ。その美しさの源泉は、歌心にある。 カーリーが紡ぎ出す音と歌は、豊満だが決して重く膨らむことなく、聴き手を包み込むような感触といえよう。 エルガーのソナタもよいが、小品の美しさも筆舌に尽くしがたい。 Fugetzu
WIDOR - Organ Symphonies 5 & 7 / Jane Parker-Smith ASV (UK) DCA 958 - Rec: 1991 ●ヴィドールのシンフォニーは、全体構造の見通しが悪いと、小品集を連ねて聴く程度になりがちな演奏が多い。 パーカー=スミス盤は、ケレン味のない清灑なる佳演。速いテンポで弾き切る。 緩徐楽章はその分、豊麗な歌心には薄いが、感傷表現のあっさりしたところに、却って構成感がくっきり現れる。 Fugetzu
Petr Eben - Organ Music 1 (Job / Laudes/ Hommage à Buxtehude) Halgeir Schiager / Hedvig Eleonora Kyrkan, Stockholm Hyperion (UK) CDA 67195 ●ペーテル・エーベンが破格に面白いと理解できる名盤である。シアゲルの演奏は、 さすがに苦渋に満ちた重圧さには薄いものの、逆に明快・冷徹にその晦渋さを織 り上げることで、エーベンのフレームを逆転的に摘出したといえよう。就中、リ ズム処理をパーカッシブに磨くことで、エーベンの隠れがちな重要な要素が理解 でき、まさに目から鱗であった。 Fugetzu
Toccata! Keith John plays the Organ of St Mary's, Woodford Priory (UK) PRCD 002 - Rec:1987-May ●ジョンは、一聴、ギユーを喚起するものの、さらにクール。少しも脂ぎったところがなく、全体 きっぱり醒めた音楽になっている。特に、透けて見えるような音響と、少しも曖昧さを許さぬ 緻密なアーチキュレーションに統率され、オルガンらしからぬ?感触すらある。この録音で最も見事なのは、 ラフマニノフ〜ジョン編のパルティータだろう。Fugetzu
Rhythmic Energy - I Keith John plays the Organ of the Hallgrimskirkja, Reykjavik Priory (UK) PRCD 532 - Rec: 1995-Feb/Mar ●ジョンの面白さは、緻密だが肩のこらない音楽表現と精緻な風琴演奏技術の見事な止揚にあり、風琴奏者として奇跡的な均衡の上に成り立つ。彼が自身の編曲に拘泥する理由もそこにあると思う。特に楽器の音色パレットを豊かにかつ全く適切に使える音感覚、また混濁なく全ての楽音を克明に聞かせるアーティキュレーションなど、聴く者を飽きさせることはない。このチャイコフスキーやプロコフィエフは、面白いだけではなく、聞こえない音が全くないという驚異の演奏だ。風琴演奏の極北とも言えるジョンを聴くべし。 Fugetzu ☆☆ ; ●レイキャビクの街を見下ろすアイスランド最大の教会に設置(1992年)された大型オルガンを使用。 ジョンの編曲演奏による「くるみ割り人形」は、現代オルガンの音色可能性を極限まで追求した名演。 通常のオルガン演奏とは隔絶しているが、確固とした合理性に裏付けられたものであることは言うまでもない。トランスクリプションが、充実したオルガン音楽を求めた結果であることを雄弁に示す一枚。 Toku ☆☆1/2 ('03.10.18 修正)
Great European Organs No. 53 - Keith John plays the Organ of the Kallio Church, Helsinki, Finland Priory (UK) PRCD 638 - Rec: 1996-Feb ●ジョンの技術・音楽性両方の実力に驚かされる1枚。リストとシェーンベルクが 特筆もの。リストは通常のオルガン版ではなく敢えてピアノ版からの編曲である。しかし、風琴的表現力をピアニスティックな特質へ「翻訳」するものに非ず、むしろ大袈裟な慟哭と浄福劇に終わりやすい原曲を根底から逆照射するのであり、淡泊だが密度の濃さに改めて驚かされる。同じ意味で、駄作と思われてきたシェーンベルクも同様。豊かで適切な音色と全ての音が克明に聞こえる演奏により、初めて真価を問うたといえよう。聴くほどに味わい深い。Fugetzu
Olivier Messiaen: The Organ Works / Jennifer Bate Regis RRC 6001 (6CDs) (オリジナルは Unicorn-Kanchana) (準備中) Fugetzu
SYMPHONIE / Wayne Marshall Organ Works by Widor / Roger-Ducasse / Hakim / Dupré Virgin (Classics) (UK) 7243 5 45320 2 3 - Rec: 1997-Oct ●こうしたシリアスな音楽を、マーシャルくらい楽々と弾きこなすオルガニストは 殆ど見当たらないのではなかろうか。とにかくうまい。うますぎるがゆえに ヴィドールなどは逆に退屈に思えてしまう。この録音の白眉はハキムの作品だろう。 恐らく作曲者本人を除き、ハキムの作品をこれだけ完璧にかつ魅力的に弾きこなせる人はいないのではなかろうか。 Fugetzu アメリカ (USA)
Anthony Newman plays J. S. Bach on the Pedal Harpsichord and Organ Columbia (USA) MS 7309 ; CBS SONY (日本盤) SOCO 49 (LP) (廃) ●オルガンとペダルチェンバロによるバッハ。ニューマン以前にも、ビッグスによりペダルチェンバロの録音は出ていたものの、明らかに到達点は異なる。特にパッサカリアにおける、オルガンでは曖昧に扱われやすいアーチキュレーションの変化、また音楽構造を透視するかのようなフーガに、彼の演奏のユニックかつ明確な視点が理解できる。
BACH / NEWMAN Columbia (USA) MS 7421 (LP) (廃) ●トニー・ニューマンの米コロムビア時代のバッハには、注目すべき演奏が多い。中でも、このバッハのオルガン作品集は、超絶技巧ぶりに唖然とする。特にトリオ・ソナタの第5番は信じられない演奏である。のみならず、オルガンにおけるフーガ演奏をどのようにこなすべきか、のひとつの指針すらここにある。シャピュイのような卓越したレジストレーション能力はなくとも、古典的ストップの範囲において、フレージングだけでこれほどのフーガの妙味を味わせてくれるオルガニストはいないだろう。 Fugetzu ☆☆ V ; Toku
Music for Organ / Anthony Newman Columbia (USA) M31127 (LP) (廃) ●彼のオルガン録音の中で、最もバーチュオーゾ的面目躍如の1枚。中でも、フランクのコラール第2・3番とリストは快演。彼のオルガンは、超速的スピードにも拘わらず、ペダル音をベースとしたピラミッド・バランスが、全く揺るがないのは不思議なほどだ。特にフランクの第 3 番コラールは、ピアニスチックな旋律線の絡みが見事に引き出される。リストも同様で、ピアノ編曲版の無闇なトリルを聴かなくとも、十分にピアノ版的味わいが楽しめる。 Fugetzu
THE ART OF VIRGIL FOX - Volume II EMI Classics (USA) 7243 5 65913 2 5 ●フォックスのアクの強さは、正直、苦手でもあった。しかし、憑依したかの如き 熾烈な集中力を持つ一方で、とろけるほど美しい歌心を表現できる演奏家でもある。このアルバムは 古典から現代までの小品を集めた録音だが、美しいながらも何と血潮の濃い音楽になっていることか! 少々 過剰ともいえる表現性は、しかし彼だけしかなし得ない形で、最も自然な音楽の流れを作り出していることがわかるだろう。 Fugetzu
Vol. I も同様に優れている。どちらを聴くか、両方取るか、まずは曲目で決めてもいいだろう。 Toku Vol. III は対照的に、フランス・ロマン派や近代のオリジナル作品が中心を主体に聴ける。圧倒的な演奏の強度。 Toku ☆☆☆ [2004年6月現在、Amazon.jpでは在庫切れ] なお、3枚とも Amazonで 最初の5曲の冒頭を試聴できる。
Dietrich Buxtehude - Das komplette ORGELWERK Walter Kraft VOX (G) VXDS 103 (8-LP set) (廃) Rec: 19?? ●ブクステフーデ全集は、決定的名演に恵まれているとはまだ言えない。中では、クラフト盤は、これだ!という決定力が特別ある訳でもないが、必ず立ち返って聴いてしまう録音である。ブクスの持つ、豪壮な音響への本性的希求が、実はクラフトの演奏の中に隠されているのではないかと感じている。 Fugetzu
The Art of Improvisation / Jean Guillou, Organ Dorian (USA) DOR-90101 ●ギユーの即興録音の中でダントツなのがこれ。4ヶ所での即興録音を拾遺した ものだが、どの即興も峻烈かつ複雑な音響、知的かつ劇的さも有する展開に溢れ、 音響・音楽ともにギユーの骨頂を遺憾なく発揮した瞠目すべき内容ばかり。現代のオルガン即興演奏の ひとつの頂点をなすものと評価したい。 Fugetzu
The Transcriber's Art / Thomas Murray Gothic (USA) CD 49054 ●トランスクリプションものは、どうも横目で見ているところがあったが、演奏そのものこそが、原曲という桎梏から聞き手を解放すると実感。音色の豊かさと技量、弱音での表情の美しさ、また衒いのない清澄・精妙な音楽。まさに名演。原曲と比べると、非常にストイックな印象があるが、原曲が「本然的」に持つ構造、浪漫や繊細な感興が非常によく出ており、「マ・メール・ロワ」など、管弦楽より魅惑的なイメエジだ。 Fugetzu
Holst: The Planets / Peter Sykes Raven (USA) OAR-380 - Rec:1995-Oct ●オルガンによる「惑星」編曲は、下手をすると、虚仮おどしで劣悪な趣味を露呈しかねない陥穽と背中合わせにある。 だが、サイクスの録音は、意地悪な聴き手の苦笑いを誘発することはない。 ジラード・オルガンの豊かな音響を活かしながら、大きいがきめ細かな空間画を描いていくようだ。 オルガン編曲の優劣は、オリジナルとの対比の可否よりも、 原曲の範型を忘れ、楽器と音響の「相応しさ」に耳を傾けるべきと考えさせられる1枚。Fugetzu ☆V ; Toku ☆ V このCDを購入
Great Organbuilders of America: A Rretrospective (Volume 14) Thomas Murray / Newberry Memorial Organ, Woolsey Hall, Yale University, New Haven, Connecticut / 1929 Skinner Organ - Opus 722 JAV (USA) JAV 124 (2-CD set) ●(準備中) Fugetzu
管風琴音盤百選 レーベル別 一覧 (2) Last updated: 2004. 6. 26
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